『続けられることこそが、才能です』

自分には【才能がない】と思ってはいませんか?


でも。


逆に言えば、自分に【才能がある】と思える人って、果たしてどれくらい居るのでしょう?


おそらく。

大多数の人が、自分には【才能がない】もしくは、【才能があるとは思っていない】のではないでしょうか?


なにかの壁にぶち当たったときに。

『自分には才能がない』という言葉が襲ってきます。

それは、脅迫観念に近いものがあって。

瞬く間に、全身を呑み込んでいってしまいます。


その壁を越えられるかどうかは。

本当に【才能】だけにかかっているのでしょうか。


僕は、病気になる前は劇団の代表を務めていました。

脚本を書いて、演出をして、出演もする。

今から考えると、本当に信じられない思いです。


振り返ってみれば。

あの頃は、自分に才能があるとかないとか。

そんなことは全く考えていなかったように思います。


ただただ。

【好きだから】。

【やりたいから】。

それだけで、自分の人生をかける理由としては十分でした。


ある日、突然の難病宣告をうけて。

僕の役者人生も、突然に終わりを告げました。


でも。

もしかしたら、続けられる術があったんじゃないだろうか?


あの時の僕は。

難病になったという状況だけに囚われてしまって。

やり続けていく方法を考えられませんでした。


勉強が得意ではなく、唯一自信があった野球で鍛えた身体を壊した途端に。

『自分には才能がない』

という言葉が、呪文のようにのしかかって来ました。


世の中には。

難病を抱えたまま活躍している人はたくさんいます。


どうしてあの時。

『それでも続けていく!』と思えなかったんだろう……。

どうして、自分で自分の心を折ってしまったんだろう……。


そういう意味では。

やはり、僕には役者としての才能がなかったのだと思います。


当時、一緒に舞台をやっていた人たちを。

たまにドラマやCMで観る機会があります。

本当に凄いなぁと思います。


きっと、いろんなことがあっただろうに。

今も変わらず、役者として生きている姿を見るたびに。

自分も頑張らねばと思います。


才能があるから続けられるのか。

続けられることが才能なのか。


僕は、圧倒的に後者だと思います。


もしも、次に何かの壁にぶちあたってしまったら。

あの時の僕みたいに『自分には才能がない』という言葉を免罪符にはせず。

どうしたら、その壁を乗り越えられるのか。

どうしたら、やり続けていけるのかを考えてみてください。


辞めてしまったら、本当にそこで終わってしまいます。

後になって変な後悔をしないためにも。

全力で続けられるための術を探してみてください。


ちょっと遠回りをしましたが。

おかげさまで、僕は今、新たな夢を追いかけています。

いつの日か、昔の仲間たちと一緒に笑いあえるように。

全力で夢を追いかけています。


もう2度と、自分で自分の心は折りません。

これだけは約束します。


もう一度、言います。

続けられることこそが、才能です。


有名だとか無名だとかではなく。

何かをやり続けているあなたには、素晴らしい才能があるんです。


どうか、自分で自分の心は折らないで下さい。

どうか、やり続けられている自分を信じてあげてください。

-難病と共に活きる-「ありがとうの手紙」

皆さん、初めまして。 指定難病13の作家です。 多発性硬化症13と特発性大腿骨頭壊死症71の 2つの難病と共存しています。 でも、わりかし元気です(笑) 難病を持った仲間たちへ。 また、発症した頃の自分と同じ気持ちの仲間たちへ。 ちょっとした、元気や勇気を届けたい。 1人で不安になった時、僕も難病です。 誰かがここに立ち寄り、 少しでも楽になれたらいいのにな。

0コメント

  • 1000 / 1000